筋トレの翌日に頭痛がするのはなぜ?医学的に見る原因と正しい対処法
「筋トレの翌日に頭痛がする」「首の後ろが重くなる」「トレーニング後、一日中だるい」──そんな経験はありませんか?
実は、筋トレ後の頭痛は珍しいことではなく、身体の生理的な反応や栄養・水分の不足が関係している場合があります。
特に20〜30代の女性では、貧血傾向やホルモンバランスの影響で頭痛が起こりやすくなることも。
この記事では、筋トレの翌日に頭痛がする医学的な理由から、予防のポイント・セルフケア方法・病院を受診すべきサインまで、専門的な知見に基づいてわかりやすく解説します。
トレーニングをより安全に、気持ちよく続けるために、ぜひ参考にしてください。
筋トレの翌日に頭痛が起こる医学的な理由

筋トレをした翌日に頭が重い、ズキズキと痛む──そんな不快な症状は、決して珍しいことではありません。
実際には血流の変化・筋肉の緊張・栄養不足・ホルモンバランスの乱れなど、複数の生理的要因が関係しています。ここでは、医学的な観点から代表的な原因を解説します。
1. 一次性運動頭痛(Exertional Headache)
筋トレのように強い力を出す運動を行うと、一時的に血圧や脳血流が急上昇します。
この際に頭部の血管が拡張し、周囲の神経を刺激することで「ズキズキとした拍動性の痛み」が出ることがあります。
医学的には「一次性運動頭痛」と呼ばれ、脳の異常ではなく生理的反応の一種とされています。
ただし、息を止めて力む(バルサルバ動作)ことで頭蓋内圧がさらに上がると、翌日まで痛みが残るケースもあるため注意が必要です。
2. 筋緊張型頭痛(首や肩のコリによる痛み)
トレーニング中に首や肩の筋肉を強く緊張させると、筋膜や血管が圧迫され、後頭部からこめかみにかけて痛みが出やすくなります。
これがいわゆる筋緊張型頭痛です。
姿勢の崩れたフォームや、デスクワークで凝り固まった筋肉のまま筋トレを行うことで、筋肉疲労が蓄積し、翌日に痛みが現れることがあります。
この場合は、温めて血流を促すことで改善することが多いのが特徴です。
3. 低血糖・水分不足による頭痛
筋トレでは糖質(グリコーゲン)を大量に消費します。運動後に糖質や水分の補給を怠ると、血糖値が下がり低血糖性頭痛が起こることがあります。
特に「空腹でトレーニングした」「食事を抜いた」場合に起こりやすく、翌朝にだるさや頭の重さとして現れます。
また、発汗による水分・ミネラルの不足も脳血流を乱し、頭痛を悪化させる要因になります。
4. ホルモンバランスや貧血の影響
女性の場合、月経周期に伴うホルモン変動(エストロゲンの低下)が血管の拡張を促し、頭痛を起こすことがあります。
さらに、鉄欠乏性貧血があると酸素運搬能力が低下し、筋トレ後の回復が遅れ、翌日頭痛や倦怠感を感じやすくなります。
定期的に強度の高い運動を行う方は、血液検査などで鉄分・ヘモグロビン値を確認しておくと安心です。
5. 睡眠の質低下・自律神経の乱れ
トレーニング直後に交感神経が優位になりすぎると、夜になっても体が興奮状態のままとなり、睡眠の質が低下します。
十分な休息が取れないと、翌朝に頭痛や目の奥の重さを感じることがあります。
このような場合は、クールダウンやストレッチ、深呼吸を取り入れて副交感神経を優位に戻すことが大切です。
頭痛を悪化させるNG習慣とよくある誤解

筋トレ翌日の頭痛は、正しい知識があれば防ぐことができます。ところが、自己流で対処してしまうと逆に症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。ここでは、意外と多い「NG習慣」と「思い込み」を紹介します。
1. 「筋肉痛の一種だから放っておけば治る」と考える
筋トレ翌日の頭痛を、筋肉痛のような一時的反応と勘違いして放置するのは危険です。
血管性頭痛や筋緊張型頭痛は、原因が残ったままだと繰り返すことがあり、慢性的な痛みに発展することも。
軽い頭痛でも頻度が増えるようなら、早めにトレーニング内容や生活習慣を見直しましょう。
2. 水分・糖質補給を怠る
「筋トレ=脂肪燃焼」と考え、運動後に水や食事を我慢してしまうのはNGです。
脱水や低血糖は脳への酸素供給を妨げ、頭痛を強めます。
運動直後はコップ1〜2杯の水、または糖分を含むスポーツドリンクを摂取することで血流が安定し、頭痛の予防につながります。
3. 呼吸を止めてトレーニングする
スクワットやベンチプレスなどで息を止めて力を入れる「バルサルバ動作」は、頭蓋内圧を急上昇させます。
これにより血管が拡張し、脳神経を刺激して拍動性の頭痛を引き起こすことがあります。
息を吐きながら力を入れることを意識し、呼吸を止めないフォームを身につけることが大切です。
4. 睡眠不足のままトレーニングを行う
寝不足の状態では自律神経が乱れ、筋肉も緊張しやすくなります。
この状態でハードな運動を行うと、血圧の変動や疲労蓄積が起こり、頭痛を悪化させる原因になります。
特に女性はホルモン周期の影響も受けやすいため、体調が優れない日は無理をせず休息を優先しましょう。
5. 鎮痛薬だけで済ませてしまう
市販の鎮痛薬は一時的に痛みを和らげることはできますが、根本原因を解決しないままでは再発します。
繰り返す頭痛には、フォーム・栄養・水分・休養の見直しが不可欠です。
頭痛薬の使用が週2回以上続くようなら、医療機関での相談を検討しましょう。
頭痛を予防するために意識すべきポイント

筋トレ翌日の頭痛を防ぐためには、原因を取り除くだけでなく、日常の中で「予防の習慣」を身につけることが大切です。
ここでは、トレーニングを安全に続けるために意識したい4つのポイントを紹介します。
1. ウォーミングアップとクールダウンを丁寧に行う
筋トレ前のウォーミングアップは、筋肉と血管をゆるめて血流を安定させる重要な準備です。
軽いストレッチや有酸素運動(3〜5分のウォーキングやバイク)を取り入れることで、血圧の急上昇を防ぎます。
また、トレーニング後のクールダウンでは、深呼吸や肩回しなどで筋緊張を解き、頭部への血流を穏やかに戻すことがポイントです。
2. 正しい呼吸法を身につける
息を止めて力む「バルサルバ動作」は頭蓋内圧を上昇させ、血管性頭痛の原因となります。
筋トレ中は「力を入れるときに吐き、戻すときに吸う」リズムを意識しましょう。
特にスクワットやデッドリフトなど全身を使う種目では、呼吸のコントロールが頭痛予防の鍵になります。
3. 運動後の栄養補給を忘れない
筋トレ後30分以内に糖質とたんぱく質を摂取することで、血糖値の安定と筋肉修復を同時にサポートできます。
おすすめは、おにぎり+プロテインやバナナ+ヨーグルトなどの軽食。
さらに、マグネシウムや鉄分を含む食品(ナッツ・ほうれん草・赤身肉など)を意識的に取り入れると、エネルギー代謝と酸素供給を助け、頭痛を予防できます。
4. 睡眠とリカバリーを最優先にする
頭痛予防において、休息は最も重要な「トレーニングの一部」です。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、血流と代謝が整います。
理想は1日7時間以上、寝る前のスマホ使用を控え、深い睡眠をとることで翌日の体調が安定します。
疲労を感じた日は、無理にジムに行かず「完全休養日」を設ける勇気も必要です。
翌日頭痛が出たときのセルフケア方法

万全に予防しても、体調や気圧の変化などで頭痛が出てしまうことがあります。
そんなときは、無理をせずに身体を回復モードへ導くケアを行いましょう。
ここでは、医学的に推奨される安全なセルフケアを紹介します。
1. まずは安静にして、痛みを悪化させない
頭痛が出たときに最も大切なのは「動かさない」こと。
無理にトレーニングを続けると血圧が上昇し、症状が強まります。
静かな環境で安静にし、強い光や音を避けて休みましょう。
特に片頭痛タイプの場合、暗く静かな部屋で横になるだけでも改善が期待できます。
2. 冷やす場所を正しく選ぶ
血管性の頭痛には「冷却」が効果的です。
こめかみ・首の後ろ・額を冷たいタオルや保冷剤でやさしく冷やすと、血管の拡張が抑えられます。
ただし、筋緊張型頭痛(肩や首のこりが原因)では逆に温めた方がよい場合もあるため、
「冷やして悪化する」ようなら温タオルで血流を促しましょう。
3. 水分と糖質をしっかり補給する
筋トレ翌日の頭痛の多くは、軽度の脱水や低血糖によるものです。
お茶やコーヒーではなく、水またはスポーツドリンクで電解質を補いましょう。
同時に、バナナやおにぎりなどの糖質を摂ることで脳へのエネルギー供給が安定し、回復が早まります。
4. 軽いストレッチや入浴で血流を整える
筋肉のこわばりが原因の場合、軽いストレッチやぬるめのお風呂(38〜40℃)が有効です。
首をゆっくり左右に倒す、肩を回すなど、筋肉をリラックスさせる動きを意識しましょう。
入浴後は水分補給を忘れずに。血流が整い、副交感神経が優位になることで頭痛が和らぎます。
5. 睡眠で回復を促す
痛みが残る場合は、無理に活動せずしっかり睡眠をとることが最善の回復方法です。
暗く静かな部屋で深呼吸をしながら入眠すると、副交感神経が優位になり、筋肉の緊張が緩みやすくなります。
寝不足が続くと頭痛が慢性化するため、「体がだるい日は寝る勇気を持つ」こともトレーニングの一部です。
医療機関を受診すべき危険サイン

多くの筋トレ後の頭痛は一時的なもので、セルフケアで改善します。
しかし中には、脳や血管などの重大な疾患が隠れているケースもあります。
ここでは、自己判断せずすぐに医療機関を受診すべき症状を紹介します。
1. 激しい拍動性の頭痛や突然の痛み
トレーニング中または翌日に「今まで感じたことがないほど強い痛み」が突然出た場合は注意が必要です。
脳血管障害(くも膜下出血や動脈解離など)の可能性もあり、早急な受診が推奨されます。
特に拍動とともにズキズキする頭痛は、血管性の異常が疑われるサインです。
2. めまい・吐き気・しびれを伴う場合
頭痛と同時に吐き気・嘔吐・手足のしびれ・視覚の異常などを伴うときは、脳神経系の異常の可能性があります。
片頭痛の範囲を超える強い症状がある場合、救急外来の受診をためらわないでください。
3. 数日経っても痛みが引かない場合
通常、筋トレ由来の頭痛は1〜2日で自然に治まります。
しかし3日以上続く、あるいは日常生活に支障をきたすような痛みがある場合は、慢性的な血流障害や頚椎由来の頭痛(頚性頭痛)が疑われます。
整形外科や脳神経外科での検査を受け、原因を特定しましょう。
4. 発熱や視覚異常を伴う頭痛
発熱や目のかすみ、まぶしさを伴う頭痛は、感染性疾患(副鼻腔炎や髄膜炎など)や眼圧異常による痛みの可能性もあります。
運動後だからといって軽視せず、症状が重なる場合は早めに医療機関を受診しましょう。
5. 頻繁に繰り返す・薬が効かない頭痛
同じような頭痛を何度も繰り返す場合、慢性的な片頭痛や頚椎性頭痛、ホルモン性頭痛の可能性があります。
市販薬で一時的に収まっても、原因が解決していないと再発します。
定期的に頭痛が出る人は、MRI検査や血液検査を通じて体の状態を把握しておくと安心です。
「いつもと違う痛み」「不安を感じる症状」がある場合は、迷わず医師に相談すること。
早期の受診が、重大なトラブルを防ぐ最も確実な方法です。
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